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乗車用ヘルメット

乗車用ヘルメットは、事故の際、オートバイ搭乗者の頭部を保護するヘルメットです。乗車 用ヘルメットには様々なタイプがあり、大きく分けて1)ハーフ形(おわん型)2)スリー クォーターズ形(セミジェット形)、3)オープンフェース形(ジェット形)4)フルフェース形などが販売されています。
乗車用ヘルメットは、消費生活用品製品保護法に定められた、第2種特定製品に指定されており、日本で販売される乗車用ヘルメットには、この基準をクリアーしている証拠としてPSC マークの貼付が義務付けられています。近年インターネットによる模倣ヘルメットの販売や、PSC マークを表示していない非適合へルメットが市場に流通しているという報告もあります。ヘルメットをお買い求めの際は PSC マークの表示がなされているか、正規のメーカー純正品であるかお確かめの上、お買い求め下さい。

乗車用ヘルメット技術委員会の活動

乗車用ヘルメット技術委員会では、主に以下の活動を行っています。
a) PSC 技術基準、( 一財 ) 製品安全協会製品認定基準、検査マニュアル等の制定、改正等の委員として参加。
b) 海外の規格及び情勢について調査・研究。
c) ( 社 ) 日本交通科学協議会と連携し、衝撃を受けた際に、ヘルメットの着用が脳障害に有益か等について調査・研究。
d) 乗車用ヘルメットの着用状況の調査。
e) 各関連団体と連携し、ヘルメットの品質向上を図る。

乗車用ヘルメットの重要性

事故の際、オートバイ事故における死亡者の致命傷部位は、頭部、胸部、腹部の順で多くその内、頭部における致命傷は 51%にのぼります。また、このうち 30%ではヘルメットの離脱が見受けられたとの事です。
事故の形態は様々であり、全ての事故から頭部を保護できるヘルメットはありませんが、PSC/SG、JIS、SNELL 等のヘルメット規格に適合したヘルメットを用途に合わせて選定し、ヘルメットに添付されている注意事項、取り扱い説明書を良く読み、正しくヘルメットを着用する事が重要です。ライダー自身、あるいは搭乗者の命を守るため、乗車用ヘルメットを正しくお使い下さい。
*日本では道路交通法で、全てのオートバイライダー、搭乗者に乗車用ヘルメットの着用が義務付けられています。装飾用ヘルメット、自転車用ヘルメット、工事用ヘルメット等、乗車用ヘルメット以外のご使用は危険ですので行わないでください。

乗車用ヘルメットの安全性

乗車用ヘルメットは以下の試験を行い、安全性を確保しています。

A)衝撃吸収性試験

1種ヘルメット(ハーフ形、スリークオーターズ形)

1. 人頭模型に被せたヘルメットを、直径130mmの円形衝撃面を持つ平面形アンビルに、速度5.8m/s(落下高さ1.72m)の速度で試験範囲の2点に落下させる。

2. 上記と同じ方法で、半径50mmの半球形衝撃面を持つ半球形アンビルに、速度4.8m/s (落下高さ1.17m)の速度で1で試験をしていない試験範囲の2点に落下させる。

2種ヘルメット(オープンフェース形、フルフェース形)

1. 人頭模型に被せたヘルメットを直径130mmの円形形型衝撃面を持つ平面形アンビルにそれぞれ2回同一点に、1回目は速度7.0m/s、(落下高さ2.5m)、2回目は速度5.0m/s(落下高さ1.28m)の速度で試験範囲に落下させる。

2. 上記と同じ方法で、半径50mmの半球形衝撃面を持つ半球形アンビルのそれぞれ2回同一点に、1回目は7.0m/s(落下高さ2.5m)2回目は5.0m/s(落下高さ1.28m)の速度で試験範囲に落下させる。

B)耐貫通性試験

1種ヘルメット

耐貫通性試験装置に被せたヘルメットに、質量3.0kg・先端角度60度の円すい形ストライカーを1mの高さから2箇所落下させる。

2種ヘルメット

耐貫通性試験装置に被せたヘルメットに、質量3.0kg、先端角度60度の円錐形ストライカーを2mの高さから2箇所落下させる。

その他、各種ヘルメットに関して以下の試験があります。詳しくは各メーカーにお問合せください。

1. 産業用ヘルメット(保護帽)について
 ・電気用(絶縁)試験
2. 乗車用及び自転車用ヘルメットについて
 ・保持装置の強さ試験 ・保持性(ロールオフ)試験 ・周辺視野試験